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ゴッホと1万枚の浮世絵

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 今回のゴッホ展(http://www.momat.go.jp/Honkan/Gogh/)にはまだ行っていないのですが、今までにないおもしろさのある展覧会だという声がきこえてきて、そわそわしています。これまでも多分、2回ほど「ゴッホ展」というものに足を運んだ覚えがあるのですが、随分昔のことで、何年のことだったか忘れてしまいました。本棚をさがすと、そのうちの1976年の初冬に国立西洋美術館で行われたときのカタログがありました。
 このカタログに当時の国立西洋美術館長の山田智三郎氏が「ヴァン・ゴッホと日本」という文章を載せていらっしゃいました。「日本の美術」と銘打ったこのブログを書く私としては、コレ幸い、という感じで読み返してみました。今日はその内容をご紹介いたします。
 
 今回の展示でも浮世絵とゴッホの絵を並べてあると聞いていますが、確かにゴッホは日本の浮世絵を研究していたようです。
 まず、アントワープ時代、弟のテオに書いた手紙に「ぼくのアトリエはそんなに悪くない。ことに、小さな日本版画を何枚も貼ったから。」と、身近に浮世絵があったことがわかります。また、パリでは親しくしていたピサロやロートレックも日本の版画を讃美し、時代は日本ブームでした。絵でも有名なあの「タンギー爺さん」は安い浮世絵を売っていましたし、ビングの店の屋根裏部屋には1万枚もの日本の版画があったそうです。ゴッホはしばしばここで勉強していたらしく、やはり、テオに宛てた手紙で「日本版画の好いのを探すには、ビングの屋根裏を推薦する。僕自身そこで勉強した。」と言っています。
 当時の浮世絵は安かったのか、自身でも買い求めもしました。彼はこれらの絵をみんなに見せたくて、行きつけのカフェ・タムブランで浮世絵展覧会まで催しています。アムステルダムの国立美術館に寄贈されたゴッホ家のコレクションには約300点の浮世絵版画があるそうで、これらのことを聞くだけでも、ゴッホの浮世絵への情熱が、パリで流行っていたからというような生半可なものではなかったような印象を受けます。

 版画の非写実的な色彩、表現力の強い線、北斎の影響とみられる斑点やコンマ状の点描法、それまでのヨーロッパには見られなかった大きな丸い月や太陽の表現、そして、構図……。ゴッホはさまざまなものを浮世絵から学んだということです。NHKの「新日曜美術館」で伝えていたことですが、ゴッホは情熱に身をまかせて絵を描いたのではなく、書物を読み、熱心に研究をした画家だったそうです。日本に関する本もいろいろと読んでいたらしく、日本文化そのものに対しても深く理解していて、書簡集542番には、「日本美術を勉強すると、より明るく幸福にならざるを得ないように思われる。」とあります。

 さて、この言葉の意味を考えるには、ゴッホ展の前か後には原宿の太田美術館(http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/)に行かなくてはなりませんね。
(太田美術館では、広重の特別展を開催中で、4月は第一部として肉筆画・版本・画稿を、5月1日からの第二部はその名を知られる「東都名所」シリーズ全点や「庄野 白雨」をはじめ「近江八景之内」、「江戸近郊八景之内」、「東都司馬八景」などの代表的な版画を、6月の第三部は「名所江戸百景」シリーズ全点を見られるそうです。)

(写真は新聞屋さんが配ってくれた「富岳三十六景」などのレプリカです。)

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コメント

はじめまして。
タンギー爺さんで検索してこちらのblogに参りました。

今週号のAERAにこの絵についての記事があったので取り上げてみました。
TB送らせていただきます。

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