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119の名碗で茶を学ぶ

 世田谷上野毛の五島美術館で開催中の『新たなる江戸の美意識 茶の湯名碗』という特別展に行きました。沿線に住んでいるため何度も訪れたことのある美術館ですが、かつて見たことのないほど人がたくさん集まっていて驚きました。茶道に興味を持つ人が増えているのでしょうか。

 茶道を始めて間もない頃は何もかもが珍しく、お茶に関することを少しでも知りたいと勢い込んで、あちらこちらの美術館を見にまわりました。また、いろいろな本も読んでみましたが、そんな中で、茶碗についての言葉がさっぱりわからなかったことを覚えています。枇杷釉、雨漏り手、かいらぎ、柿の蔕(へた)、縄すだれ、割高台、御本手、斗斗屋、井戸、堅手、呉器、熊川(こもがい)……。今でも全部理解しているわけではないのですが、これらの言葉がどんな色を表し、どんな形を言うのだろう、と頭をひねっていました。美術館に行っても、ふつうは茶碗があり名前がプレートに書いてあるだけで、詳しい説明はありません。写真集や図録で、写真と説明とを引き比べ、「このことをいうのかしら?」と心もとない理解しかできませんでした。

 今回の特別展では茶碗のひとつひとつに説明がついており、実際のものを見ながら、その見どころを確認できるので、とても勉強になりました。それに119もの名碗が揃っているのですから、先ほどの言葉もすべて本物で確認できます。また、説明のプレートにはそれを所持した人も書いてあり、有名な茶碗がどのような人の手に渡っていったのかということがわかって、興味深く見ました。

 茶人たちはきっと自分のセンスを見せるために、蔵の中の道具から茶会の為の一品を選んだのでしょう。季節、茶会の顔ぶれ、正式なものか、気取りのないものか、何かテーマがあったり、誰かの祝いや、追善や……とさまざまなことを勘案して、決めていったのだと思います。きっとこれらの茶碗のひとつひとつにはそれぞれの物語のようなものがあるのです。所持した茶人を想いながら、その人が幾つくらいの時、どんなふうに、どんな会で使ったのか、と考えているといくらでもぼーっとできそうです。

 「新たなる江戸の美意識」と銘打った展示だけに、利休亡き後の茶という部分がよくわかるような気がしました。大名や茶人たちは日本とその周辺のさまざまな窯から茶碗を調達し、御庭焼き、といわれる自前の窯で工夫をさせながら茶の美を探っていきました。手触り、色、形もいろいろです。中国、朝鮮はもちろん、ベトナム、東南アジア、時にはオランダのものを使って茶会をしたのです。今でもよく、道具を「見立て」(本来、茶道具ではないものを茶道具として使うこと)、ということがなされるのですが、お茶はその最初のころから、自分のセンスで何でもありの自由なものだったのかもしれません。私たちもあんまり頭を固くせず楽しんだ方がいいのかもしれない、と思いました。

 茶道具の展示会では季節のものだけが披露されることも多いのですが、今回は冬の寒い時に使うような筒茶碗も、夏に使うお皿のような平茶碗もすべて集められていました。また、濃茶を飲むのに出される格の高いものも、薄茶席で使いそうな少しカジュアルな感じのものもいろいろありました。時々、喫茶店で、並べたカップから自分の好きなものを使わせてくれるところがありますが、もし、この名碗の中からひとつ選んでお茶をいただけるなら、どれにするだろう……と、また夢をみながら自動販売機のお茶を飲んで、帰ってきました。


saita

(写真は五島美術館に置いてあった齋田記念館の企画展のチラシです。こちらもおもしろそうです。)

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