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端正なかな文字のまっすぐな線

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 勤めの帰りに、出光美術館に寄りました。今は、古今和歌集1100年記念祭「歌仙の饗宴」という展覧会が開かれています。

 美しいかな文字で書かれた歌は百人一首や教科書でもおなじみのものもあり、千年以上前の貴族たちが楽しんだ世界を少し垣間見たような気がしました。このような流麗な線で書かれた手紙をやりとりし、架空の恋の歌やら、歌での勝負やら、また、心からの歌やらを書き付けて名を残していった人達はどのようにして文字の練習をしたのでしょうか?       

 帰宅して、娘に図録の美しい文字を見せると、「私、一生、こんな字は書けないだろうと思う」と感想を言いました。確かに、筆文字どころか、最近ではペンでさえ持つ機会が少なくなって、今もこうしてキーボードをたたいています。それでも、なお、このようなかな文字は憧れの対象です。

 列品を見ていて感じたのは、文字の軸がぶれていないこと。見えないまっすぐな線の上に柔らかいかな文字が端正に並んでいるのです。そのバランスの良さは、修練の賜物、というものでしょうか。ひたひたと紙の上に文字が書かれていくイメージが浮かびました。現代の書道の展覧会に行くと、絵のように文字が躍っている作品がたくさんありますが、同じかなでも、古今和歌集の世界は整然とした世界なのかな、と思い、書道に苦手意識のある私は少し安心しました。

 興味をひかれたのは、西行の書。とは言っても「伝」とあるので、本当に西行の筆なのかはわかりませんが、小さな冊子にぎっしりと歌が書かれていました。文字は、細いけれども強い線で書かれていて、しかもスピード感があります。美しいけれども、美しく見せようというところがなく、むしろ自分のあふれる気持ちが大切にされているような印象です。十八歳で左兵衛尉(さひょうえのじょう)になり、鳥羽院の北面の武士として仕えたという文武両道の人、二十三歳で特にこれといった愁いがあったわけでもないのに出家したという西行の経歴が文字に表われているような感じを受けました。

 このほか、掛け軸の表装もすべて描いている鈴木其一の「東下り図」や「三十六歌仙図」、表情のおもしろい伝尾形光琳という「三十六歌仙図」など、話題の「佐竹本三十六歌仙絵」(鎌倉時代)だけでなく、平安から昭和まで、各時代の美しい書やおもしろい絵がありました。1月31日からは展示替えで、鮮やかな十二単の「斎宮女御」が出てくるそうです。


(写真は同展の図録表紙と裏表紙です)

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コメント

こんにちは。ごぶさたしてます。
年が明けて、もう一ヶ月も経ってしまうんですね。

美しい文字、私も眺めるの大好きです。
お習字ではなくても、普段仕事中にきれいな字を見かけると、見入ってしまいます。

綺麗な字を書ける人と、そうでない人って
どこが違うのでしょう・・・?
子供の頃の習字を続けていれば良かったと、よく思います。

●ぷちさん、こんにちは!
本当に、小さなメモでも、きれいな文字で
書かれていると、すてきなものをもらったような
感じがしますよね。不思議です。

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