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お茶の魅力と不思議

Kunpu

 先日、ほぼ20年ぶりに、お茶事に参加いたしました。長いこと遠ざかっていたお茶の世界ですが、上の子も大学生となり、親の出番は少なくなってきたこともあり、そろそろまた戻りたいな、と思っていたところに昔の社中の先輩からのお誘いがあり、参加させていただくことになりました。

 茶事、と言っても研究会のような形なので、お点前の途中でも疑問があればお声がかかり、それに対する答えが返ってくるような会で、すっかり忘れてしまっている私には願ってもないような稽古の会です。

 まずは覚えている範囲で、道具を簡単にご紹介いたしましょう。

寄付掛物    立花大亀筆 こいのぼりの絵 
香合      根来塗り 唐人傘
羽箒      ふくろう

本席掛物    宗完筆 薫風自南来
花入      高取焼 鶴首 
花       大山蓮華
釜       百舌屋
風炉      唐金道安
水指      志野
濃茶入     伊賀肩付
濃茶碗     黒樂
副碗      刷毛目
薄茶器     柳蒔絵中なつめ
薄茶碗     高麗青磁写
替茶碗     黄色花菖蒲

 こいのぼりの絵に五月の風を感じて席に入ると「薫風」の力強い文字がありました。濃茶入の肩には翠色のびいどろ釉がたっぷりと溜まっており、木々の青々としてくるこの季節の爽やかさを表現しているようです。
 
 懐石料理をいただいた後、アヤメを思わせる紫色のお菓子をいただき、一旦席を出ます。鳴り物の合図で再び席入りすると、大きなふっくらしたつぼみの大山蓮華が、これまた大きな緑の葉に少しもたれていました。連客と「まるでお昼寝しているみたい」と言いながら、そのいきいきとしたかわいらしさに、楽しい気分になりました。

 濃茶の碗は二つでしたが、私は主茶碗の黒い楽茶碗でいただきました。ちょうど私の次が主碗の最後の方でしたが、飲み終わった後の様子も美しく、黒い焼物の肌と緑の濃茶の色とが、いかにも生きている道具を思わせて、お茶をやっていて良かったなあ、と嬉しくなりました。やはり茶道具は使ってこそのものです。この黒楽は名のあるものではないらしいのですが、同席の方がたも「使い込んで、いい茶碗になっていますね」とおっしゃっていました。胴に箆後があり、少し赤味がさしていて景色になっています。重さも形もちょうどよい茶碗でした。

 朝から満員電車に着物で乗り込むのは少し大変でしたが、本当に楽しい会でした。それにしても、なぜ、お茶事が楽しいのでしょうか。この数年、お茶を再び始めようかと思いだしてから、ずっと考えています。今の時代にお茶をする意味とは何なのか、ということも。お茶事は言ってみれば、料理と酒をいただき、お茶を飲む、というだけのことです。しかし、茶室に入る前、庭の外露地と内露地の境で主客が出会って無言で蹲って互いに礼をするところや、ある程度、主客の台詞が決まっているところなど、儀式か演劇のようでもあります。

 この会に集まるのは全員女性ですが、座の話に男の先生方のお茶ということが出ました。「普通のように見えたら、それは何かあるのよ」ということでした。お茶には謎かけやサプライズが隠されていることもある、と聞くと、高度なゲームのようでもありますし、才能のぶつかりあいという面もありそうです。

 きちんと掃除の行き届いた場所で、季節を感じ、美味しいものを食べて飲んで、美しい道具を拝見し、工夫のある亭主の心を読み、感謝して辞す、という普段の生活にもありそうなことをすることは、普段の中にこそ理想とする世界がある、という禅での考え方があるのかもしれません。
 
 普通の生活、儀式、演劇、ゲーム、あるいは試合、そのどれにもあてはまる不思議な茶道。答えはじっくり考えることにします。

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コメント

はじめまして。
ココログ新着記事でふと見かけて立ち寄りました。嬉しいことに私の関心と重なるところが多く、勝手にリンクをさせていただきました。
島根県立美術館は私も行きましたが、モダンな建物、夕景のすばらしさに圧倒されました。五島美術館は庭園がすばらしかったです。三井美術館もよかったです。私は畠山美術館と根津美術館に行ってみたいと思っています。全部茶道具がお目当てです。

●あくあさん、はじめまして! コメントありがとうございます。島根県立美術館の脇に、ウサギが飛び跳ねているのに気づかれましたか? わたしは、最初、夕闇の中に見つけたので、本物かと思ってしまいました。あくあさんのブログは楽しいですね。これからも読ませていただきますね。

郁さん、こんばんは。
宍道湖畔のうさぎたち、もちろん撫で撫でしましたよ。出雲=大国主命=うさぎ、でしょうか?
お茶の魅力って何かなとずっと考えていて、ちょっとヒントになるような文章に出会いましたので、トラバさせていただきました。

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