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茶のある生活

Hosokawa

 今年に入って2回あったお茶事を風邪と別の用事で休んでしまい、今年初めてのお茶事に参加いたしました。4月は炉のおしまいの月で、お茶席には雲竜の釣り釜がかけられていました。静かなお茶席で、風が入るわけでもないのにゆらゆらと揺れる釣り釜は、この季節ののびやかな気分に合っていて、ゆったりした心持ちになりました。釜が揺れるのは、火が湯を動かして、ゆるゆると鎖を揺らすのでしょうか。

 久しぶりのお茶席で、細々とした約束事を忘れてしまっている私でしたのに、薄茶を点てるようにと先輩のお声がかかり、これも勉強の機会ということで、お点前をさせていただきました。その中で、正客をしてくださった先生から、ひとつ教えていただいたのはお茶をお出しした後片付けの手順の中で、茶杓を清めた後の扱いに対してでした。清めた茶杓はうつむけて茶碗に置くのですが、その時の持ち方が問題でした。次にうつむけて置くことがわかっているわけですから、そのように右手で持つように、というご指摘でした。

 なるほど、次の動作を考えると、茶杓の持ち方も変わってきます。細い茶杓のことですから、指の腹でくるりとやってもできないことはありません。しかし、それではお点前の品がなくなります。20年ほど前には私も正しい方法を教えていただいたのですが、長くお休みしている間に抜けてしまっておりました。何となく、何の意識もなく、その動作を行っていました。反省です。

 茶道では「あぁ、なるほど」と合点することがたくさんあります。先生から理由を伺うと、小さな動作にも意味があるのです。一連の動作の流れを自然にするために、このように茶杓の持ち方を気をつけるというのも、そのひとつでしょう。表千家のお茶は特にわざとらしさを嫌い、自然であることを大切にしているそうです。それには、次に自分がする動作を考えることが大切です。次につなげていくのに、今の動作はどのようにするのか、ということを常に意識しているのです。

 お茶を習ってみてすごいと思わせられるのは、普段の生活に活かしていくと、生活が合理的になりそうなことがたくさんある、ということです。使ったものは、同じだけ補充しておく、使う道具は決まった位置において、いつでも、誰が使うにも同じルールで使える、小さなしるしを合図にして、別の人が見てもどのような状況かを知らせることができる、などというところです。紐の結び方を変えると中にお茶が入っているのか、空っぽなのかがわかりますし、畳の目数目の置き方の違いで、留め置くべきものなのか、次の人へ送っていくものかがわかるのです。

 大きく人生を考えても、次の動作を考えて現在のことに取り組んでいくということは必要です。茶杓ひとつで、学ぶことはいろいろあります。

 話は変わりますが、金曜日の勤め帰り、日本橋の高島屋で開催されている「細川護熙 数寄の世界展」に参りました。60歳で政界を引退された細川護熙氏の書、陶芸と細川家に伝えられた茶道具などが展示されていました。ちょうど細川氏も会場にお見えのようでしたが、特に会場が騒がしくなることもなく、静かに氏の作品を見学する人々でほどよいさざめきがあるという会場でした。

 陶芸の作品は黒楽、黄瀬戸、信楽、井戸など、いろいろな作品がありました。中でも青味を帯びた小ぶりの井戸茶碗がすてきでした。茶碗の他にも徳利やぐい飲み、陶仏までありました。禅語や漢詩を書かれた書も、ご自身で作られた料紙に書かれ、工夫を凝らした手作りの味わいのある表装が明るい雰囲気を作り出して、魅力ある作品だと感じました。

 会場ではご自身の工房で茶碗作りをし、美しい緑を望む丸炉のあるお茶室でお茶を楽しまれる細川氏のビデオも上映されていました。お茶のある暮らしをなさる氏の姿は本当に楽しそうで、うらやましいものでした。団塊の世代の今後が話題にのぼる今日この頃ですが、引退後のひとつの理想の姿として、氏の暮らしぶりは注目されるかもしれません。

 生活にお茶があるということの魅力について、考えた週末でした。

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コメント

なるほど、長い年月培われてきたお作法というのは
洗練されているのですね。
細川氏のような生活、できるものなら・・というところです。

●細川氏のようにはできなくても、
好きな言葉を書いてみたり、茶箱でも組んで
楽しむくらいはしたいものだなぁ、と思いました。
お茶って、いいですよね。

時々寄らせて頂いておりました、アンズと申します^^

コメントはもしかしたら初めてかと。。。♪

先日私どもの住んでおります金沢でも細川氏の世界展がございまして行って参りました。

理想的な生活を送られていて、うらやましい限りだなあ~~と心の中で思いながらその場を後にしました。


好きなものに囲まれながらの生活
不便なことも沢山あるでしょうが「本当の贅沢」を味わえる氏の笑顔が印象的でした^^


●anzuさん、こんばんは。
確かに「本当の贅沢」ですね。
ほんの少しでも真似したいものです。
ここのところさぼりがちですが、
これからもお立ち寄りくださいね。

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