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雨の一日源氏物語の夢

Genji

 もう一週間もたってしまいましたが、連休最後の日、五島美術館に行きました。「館蔵 春の優品展 水墨画・古筆と陶芸」という展覧会の最終日でした。天気の良かった連休もこの6日は雨降りでしたが、用事のあったついでに美術館へ行ってみるとギャラリートークがあるということで、思わぬ機会に恵まれました。ギャラリートークは展示品を見ながらではなく、りっぱな講堂で行われました。「国宝 源氏物語絵巻について」というプリントをいただき、特別陳列品の平安絵巻についてお話を伺いました。

 五島美術館には鈴虫一、鈴虫二、夕霧、御法という4つの場面を描いた源氏物語絵巻の断簡があるそうですが、今回の展示では、この平安の絵巻のすぐ隣に同じ場面の復元模写が置かれ、色褪せてしまった平安時代の絵巻が当初どのようなものであったかわかるようになっていました。このような展示方法をとったのは初めてのことだということでしたが、私にはとても良い展示に思えました。

 復元模写の制作は亡くなられた林先生の後を継いでお弟子さんや同僚にあたる方々が引き受けられたということで、今回の4つの場面は加藤純子さんの筆でした。模写にあたっては絵巻を科学的に分析して最新の研究成果をもとに復元されたそうですが、調べれば調べるほど、また新たな謎が生まれるという風で、絵巻の探求はまだまだ続いているようです。出光美術館の伴大納言絵巻の時もそうでしたが、まず、絵に描かれている人物が誰を表しているのか、という基本的なことさえ、なかなか決められないようです。しかし、絵巻を精査することで、退色してよく判らなかった女性の服装が裳をつけたものだと確認できて、裳をつけているのなら、高貴な人の前に出る時の服装なのだから、その人物は女房だとはっきりする、というようなことがあるのだそうです。

 復元模写を見て、驚かされるのは、薄い布の表現です。鈴虫二の場面は光源氏と実はその息子である院、その他に4人の貴公子が描かれていますが、彼らの薄い衣がとても美しく、紋織りの模様を通して中の布の色が透けて見える様子が、鈴虫を聞く季節の風情をよく表現しています。本物の絵巻では、目を凝らさないと見えない文様が鮮やかな青色で描かれており、男性ばかりの場面ではありますが、とても華やかな絵でした。

 これまで、源氏物語はところどころ読んだものの、通読したことはなかったのですが、今回のレクチャーを受けて、やはり全部読まなくては、という気持ちになりました。受験生の頃からおなじみのこの物語も、本当に楽しめるのはこれからかもしれないとも思いました。国宝の絵巻の展示は非常に限定されていて、1週間ほどしか陳列できないそうです。ですからまたしばらくはこの絵巻を見ることはできませんが、五島美術館には紫式部日記絵巻もあり、そちらの展観も楽しみにしてください、とのことでした。

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