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若冲の鶏と了入の亀

Minamikan

 先週、月曜日から金曜日まで全国の天気予報を見ていて、松江にはずっと雪のマークがついていました。出雲の空港にはさぞや雪があるのだろうと覚悟して行きましたが、雪などまったくありませんでした。地元の方に伺うと、ちらついたりはするものの、今年は積もっていない、とのことでした。なんだか拍子ぬけのスタートでした。

 松江に向かった日、羽田からずっといい天気が続き、八ヶ岳や南アルプス、諏訪湖が美しく見えていました。さすがに北アルプスのあたりは雲が湧き上がったように見え日本海側は雲が押し寄せているようでした。それでも鳥取のあたりか、海岸線が見えるところまでくるとまた晴れており、景色を楽しむことができました。海岸線を見ていて、子どもたちが幼い頃、夏休みに松江に行き、家族と母とで行った海水浴で、蟹をつかまえて帰ったことを思い出しました。小さなバケツにいれて蓋をしておいたのに、蟹は逃げてしまいましたが、それから数カ月経った頃、母がまた蟹を見かけたと言っていたことがありました。母が逝ってもう2年が過ぎ、今年は3回忌です。

 今回は一度泊まってみたかった大橋館という宿に泊まりました。ラフカディオ・ハーンが「松江の朝は橋を渡るげたの音で始まる」ということを書いていたように覚えていますが、確かにこの宿なら大橋のすぐそばなので、カタカタという音がしたのかもしれません。部屋からは宍道湖が見え、嫁が島も望めました。松江は水の景色の美しいところだ、と改めて思いました。
朝食をとっていると潮の引いていく時間だとかで、宍道湖の水と大橋川の水がゆるゆるとしたうずを見せて複雑に流れているのが見えました。その水の上には餌を取りにもぐる鴨、まっ白い鴎、鴎にちょっかいを出している烏、悪い声で鳴きながら飛ぶ青鷺がいました。川の向こうにある高いビルのところにはお城の周りのような気流が発生しているのか、鳶が輪をかいて飛んでいました。水辺には鳥が集まります。
 部屋に届けられた地元の新聞には書評が載っていたのですが、その中に島崎藤村の『山陰土産』についての本がありました。あの明治の文豪も松江を旅したことがあることを初めて 知りました。

 お寺での法要を済ませた後、今度は皆美館というところへ行きました。ここも古くから知られる松江の料理旅館ですが、最近改修してさらにきれいなお宿になっています。そのロビーには直樹三十五、川端康成、岡本太郎ら、たくさんの文人たちの色紙やら写真があり、いかに松江が人気のある観光地であるのかが一目瞭然でした。昔からある茶室の向こうには宍道湖が見えて、よく手入れされた庭の松や灯籠にしっとりとした背景をつくっています。いかにも日本の景色です。

 皆美館の入り口には若冲の鶏図や了入の亀の香合、バーナード・リーチの焼物なども飾ってありました。思わぬところですばらしいものに出会い、驚きました。若冲の鶏は鶏冠の部分など、本当に緻密に写されていてリアルなものとなっていました。了入の亀は甲羅を明るい緑色の線を使って作ってあり、思わず微笑んでしまうような大きめの香合でした。めったにこのような贅沢はしませんが、時には日本の情緒豊かな旅を楽しむのもいいですね。そして、そんな時に今回のように美しいものと出会えると忘れられないものになるような気がします。


Simanenokinndaigaka

(写真は皆美館からの宍道湖。下は島根県立美術館で開催されている「島根の近代日本画家五人展」のちらし。残念ながら、土日のとんぼがえりでは美術館に行く時間はありませんでした。2月18日まで。)

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コメント

冬の宍道湖も風情があって、いいですね。
島根は1度、家族で「青銅器めぐり」をしました。(子供には不評でしたが)
次は、のんびりと良い旅館に泊まって、贅沢な気分を味わいたいものです。

●祁瑛堡通信さん、
コメントありがとうございます。

冬の日本海の海の幸はおいしいですよ。
今回も蟹をいただいて大満足でした。
お土産には赤貝を買って帰りました。
お正月用に必ず母が送ってくれたものです。
でも、赤貝は岡山産でしたけど。

うちでは子供が小さい頃、
伯耆古代の丘公園(鳥取県)というところに
連れて行ったことがあります。
土器を焼いたり、染め物をしたり、
池で魚をつかんだりして
一日遊びました。

水木しげるさんの記念館のある境港の方にも
いつか行きたいと思っています。
松江の近くではフォーゲルパークにまだ
行っていません。

また、ひとりで上淀廃寺跡に行ったことも
あります。あの場所に法隆寺と同じような
壁画を持つ寺院があったと思うとおもしろいですよね。
鳥取・島根にはいろいろな
遺跡もあって、興味が湧きます。

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