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能狂言の衣装にいた鷺

2010noh


 サントリー美術館の「能の雅 狂言の妙」展に行って参りました。以前このブログで、「白鷺のイメージ」という題の文を載せましたが、その時にご紹介した能衣装が出展されていました。紺地に白鷺が遊ぶ優雅な桃山時代のもので、岐阜根尾の春日神社のものということです。紺地と言っても、ほとんど黒に見えるその能衣装は、白鷺が水辺の芦の中で遊んでいるような図柄。白鷺たちはいろいろな姿で楽しそうに見え、表情もかわいらしく見えました。この衣装は7月5日までの前期にのみ出されるようです。

 鷺は本展のチラシにも使われていました。「紅地白鷺太藺模様縫箔」(べにじしらさぎふといもようぬいはく)という衣装の背面部分には7羽の白鷺が水辺に遊んだり、雲の浮かぶ空にとんでいる様子がデザインされています。鷺の羽根は白い絹の光沢で美しく光っています。太藺の生えている水辺に3羽がおり、2羽が飛び、1羽は飛び立とうとし、1羽は着水しそうな様子です。緑の美しい七夕前後の季節に白い鷺が遊ぶ姿は、昔の人も大好きな光景だったのではないでしょうか。こちらも前期のみの展示です。

 狂言の衣装にも白鷺はいました。「黒地流水鷺模様肩衣」という衣装の背面には不思議な丸にチョンが並んでいます。ゆるやかに斜めの曲線を描いて、そのオタマジャクシのような列が裾の大きな流水紋に流れていきます。でも、この丸には細い足が出て、よく見れば頭に特徴のある鷺の顔が見え、これが鷺の群れをデザインしたものだと気付きました。簡単な意匠のユーモアや力強さが本当に魅力的な一点でした。どんな演目の時に使うのかはわかりませんが、流水のように並ぶ鷺の列は、七夕の日に天の川の水辺に群れていたという鷺のことも思い出させます。

 日本人が好んで描いてきた動植物のデザインはいろいろな種類がありますが、夏の始まりのこの季節、鷺は欠かせないテーマのひとつです。私の住むところでは、鷺が群れている風景を見ることはありませんが、それでも、数羽の鷺が川にいるのを見かけます。水辺の環境が守られていつまでも鷺のいる風景を楽しむことができるといいな、と思います。

 同展には国立能楽堂が集めた素晴らしい面や衣装、その他の資料が出されていました。また、加賀前田家伝来の超豪華な衣装もありました。いろいろな能狂言の品々を見て、しばらく行っていないお能が、また観たくなりました。

(写真は同展のちらしです。)


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コメント

素敵なブログに、拝見に参りました。私はあまり美術には慣れ親しんでは来なかったのですが、今日居間に飾ってある版画をブログに公開しました。蹄齊北馬の”摘草圖”の美人版画です。また、今もう一枚の版画を調べました。その版画の隅に版権所有 西宮與作 とあります。ネット検索しましたら、明治時代の版画かと思はれます。物理学と違う分野で、なかなかその価値や意義を理解できない歯痒さに戸惑ってもいます。これからもブログに訪問させて頂きます。

●かなよしさん、はじめまして。
"摘草圖"の美女、拝見しました。
桜のようすもすてきですね。
西宮與作という人の絵本もネットで見てみました。
最近はなかなか新しい記事を書けないのですが、
今後ともどうぞよろしくお願いします。

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日本の美術・アジアの美術2

夏の会津

  • 15  喜多方の観光馬車
    会津若松で白虎隊の墓所、御薬園、鶴ヶ城をまわりました。