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箱根の美術館

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 先週末は箱根に行きました。あの桜の咲き始めた頃訪れた成川美術館に、ふたたび足を運びました。現在開催中の展覧会は、「今日の巨匠展―文化勲章受章作家を中心に」、「未来の巨匠三人展」として柳沢正人氏、黒光茂明氏、芳澤一夫氏の作品が展示されていました。

 「今日の巨匠展」では、山本丘人、加山又造、平山郁夫、東山魁夷、杉山寧、高山辰雄、堅山南風、前田青邨、奥村土牛、徳岡神泉という著名な画家たちの作品が並び、それぞれに個性のある絵が美術館の一室に凝縮されて、観る者はその濃厚な空間を楽しむことができます。どれも魅力のある作品でしたが、旅の思い出には加山又造氏の「猫」と「白い嶺」という絵葉書を買いました。猫のびっくりしたような表情や青い目がすてきな作品です。また、「白い嶺」はバックの青の色が本当に美しく、日本画の青の魅力に吸い込まれるような作品です。

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 「未来の巨匠」のうち、芳澤一夫氏の作品はこの成川美術館の手提げの紙袋になっています。『不苦労』と題して、光るフクロウが暗闇のなかの丸い金色の光の中に描かれています。他にも、氏の作品はさだまさしさんのCDジャケットや国語の教科書の表紙に使われているそうです。

 芳澤氏の作品の中には、ひっかいて凹凸をつけた作品もありました。私はそれを見て、昔、国語の教科書で、フランス語の「文体」という言葉は「ひっかく」という意味から発生した、と書かれていたことを思い出しました。「書く」と「描く」は違いますが、文章を書く時にもさらさらと書くのではなく、ひっかくように力を込め、また指先に痛みも感じながら文を作っていくべきもの、という内容だったように思うのですが、絵を描くということも、同じように「ひっかく」ことなのかもしれない、と感じました。

 また、文字がちりばめられている作品も面白く、眼前の具象物だけでなく、人の目に映る時間のふくらみのある世界のようなものを感じました。

 絵を見終わって、1階のミュージアムショップでお土産を探していると芳澤一夫氏の「日本画作品集」がありました。8枚の作品をプリントしたものが1セットになっていて、2種類ありました。絵葉書と一緒にお願いすると、側にいた美術館の方が「せっかくですから、記念にサインしていただきましょう」と言いました。なんと、すぐ横に芳澤氏本人が立っていらしたのです。

 「一番お好きな作品に書いてもらいましょうね」と言われ、どれにしたらよいか迷いつつも、『遠青』という作品を選びました。お時間があったのか、作品集の中の『不苦労』だけでなく、紙袋になった『不苦労』にもサインをくださいました。作品を見に来て作者の方に会えるもの珍しいことですのに、サインまでいただいて、とてもよい旅の記念品ができました。

 芦ノ湖を見渡せる宿からの景色とともに、成川美術館でのできごとは、楽しい思い出になりました。夏休みの始まるこの季節、箱根では朝夕、かなかなが鳴いていました。大きな杉の木や湿性花園の小さな植物は、いつものバタバタした生活に潤いをくれたようです。成川美術館にほど近い玉村豊男ライフアートミュージアムにも寄り、おいしいピザを楽しみました。私の早めの夏休みはこれで、終わりです。


 (写真上は手提げになった『不苦労』、下は加山又造氏の絵葉書と玉村豊男ライフアートミュージアムのパンフレット)

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