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間近で見る奈良の線刻画

Daibutu


 上野の国立博物館の「東大寺大仏 天平の至宝」展に行きました。東大寺については、学生時代からずっと興味をもってきたので、読んだ本や資料もたくさんあり、今回出ている展示品にももう何回目かの出会いという感じです。
 先月の半ばにも奈良に行きましたので、誕生仏や、「四天王護国之寺」の勅額は数日の後にまた拝見できることになり、嬉しい気持ちになりました。

 学生時代から興味を持ったきっかけは、美術史研究の授業で、奥村秀雄先生に正倉院の工芸品についてのお話を聞いたことからでした。先生は工芸品についてのお話をされる前に、何週にもわたって、東大寺正倉院とはどういうものであったのか、東大寺建立前後の経緯、聖武天皇と光明皇后のことなどを詳しく解説なさったのです。その中で、大仏の連弁に奈良時代の線刻画が残っていることを教えてくださいました。

 今回の展示では第2会場の入り口にその大仏連弁の写真が掲げられていて、奈良時代の人たちが描き、銅の表面に鏨で彫っていった仏教の世界の絵をじっくりと見ることができます。また、12分ほどのバーチャル映像で、東大寺大仏の世界を見ることができますが、その中にも連弁の線刻画が出てきます。梵網経の世界観を絵にしたものと言われている絵ですが、須弥山世界などの一番上方には如来を中心に美しい菩薩たちが並ぶ絵が描かれています。

 敦煌にも如来の左右に居並ぶ菩薩たちを表現した石窟があったと思いますが、大変美しいものです。菩薩は女性ではありませんが、女性的な美しさ、青年の若々しさというものが混ざり合った不思議な群像の絵に惹きつけられます。それと同じような美しい菩薩像が大仏の大きな連弁のひとつひとつに彫りこまれていたのです。

 また、二月堂の本尊の光背も出ていました。江戸時代、寛文7年(1667)の火事で焼けてしまった光背は、今はばらばらになってしまっています。が、そこに描かれている菩薩像は、これまた美しいもので、完全な形で残っていたなら、と残念に思います。

 どちらの線刻画も、金属に彫ってある絵ですから、きっかりした単純な線で描かれています。それだけに、何かごまかしのない、強い明るさを感じます。シルクロード沿いのさまざまな場所で描かれた如来と菩薩の群像が、この日本にも伝えられて、1300年の時を超えて目の前にあるのです。私はこのふたつの線刻画がとても好きです。いろいろなところで、何度も目にしていますが、何度見てもいいなあ、と感じます。連弁も光背も整った形ではなく、補修で半分がなかったり、かけらになったりしていますが、とてもすてきなものです。皆さまもどうぞ、じっくりご覧になってください。

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